一戸建てを購入する際に必要な資金は、物件そのものの代金だけではありません。
登録免許税や印紙税、固定資産税など、不動産の取得と所有に必要な諸経費も予算に入れる必要があります。
その中でも、不動産会社に支払う仲介手数料は、高額な請求になるものの一つです。
仲介手数料の仕組みや料金の計算方法と、割引や無料になるケースをご説明いたします。
一戸建て購入時の仲介手数料について 仲介手数料の計算方法
仲介手数料とは、不動産売買において、売買契約を仲介した不動産会社に支払う手数料のことです。
仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法という法律で計算方法が定められています。
総額のうち、200万円までに5％、200万～400万円までに4%、残りの400万円以上に3%をそれぞれ掛け算し、合計したものが上限額です。
例えば3,000万円の一戸建てであれば、200万円×5%、200万円×4%、残りの2,600万円×3％の合計です。
つまり10万円+8万円+78万円＝96万円が仲介手数料となります。
そして仲介手数料は消費税の課税対象なので、8%の場合だと103万6,800円になりますから、事前の予算に組み込んでおかないと資金繰りが苦しくなってしまいます。
ちなみに仲介手数料はいわば成功報酬ですので、案件が不成立の場合には支払う必要はありません。
一戸建て購入時の仲介手数料について 仲介手数料が割引や無料になるケース
この仲介手数料ですが、場合によっては割引になったり無料になったりするケースもあります。
例えば、不動産会社が売主から仲介依頼を受けている場合です。
不動産会社は売主と買主の両方から仲介手数料を受け取れるため、買主の仲介手数料を割引にしたり無料にしたりしてくれる可能性が高いです。
また、不動産業者が直接販売している物件に関しては、売主と直接取引するようなものなので、仲介手数料が発生しません。
不動産広告などの物件情報には、その不動産会社がどういった立場で取引に関与するのか記載されているので、購入したい一戸建てがあったら確認してみるといいでしょう。
そもそも宅地建物取引業法で決められているのは、あくまでも上限ですので、交渉次第では金額を下げられるかもしれません。
さて、仲介手数料の金額が確定したら、次は支払方法や支払時期を確認しましょう。
大量の現金を持参しなくていいように、最近ではクレジットカードで決済したり、ローンを組んだりして支払える場合があります。
仲介手数料を支払うのは売買契約の成立時ですが、物件の引き渡しまでの間で分割したり、引き渡しの時に一括支払いしたりと、不動産会社によって異なっています。
また、契約が成立して仲介手数料を支払った後に、ローン審査に落ちてしまい物件が購入できなかった場合に、仲介手数料が返金されるのか、契約前に確認しておきましょう。
まとめ
素人では対応しきれない、一戸建て購入の手続きをサポートしてくれるのが不動産会社による仲介です。
そのための手数料として支払う仲介手数料ですが、不動産会社との協議で価格を決定する以上、その計算方法を理解しておくべきです。
そして、提示される仲介手数料に対し疑問に思うことがあった場合には、不動産会社にしっかり確認できるようにしておきましょう。
難解な手続きですが、お互いに納得して取引してくださいね。
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